ベトナム・フエを代表するお寺、ティエンムー寺を出ると、続いて向かったのはフエで最も見たかった、阮朝王宮です。
ティエンムー寺へ行った記事はこちら
阮朝王宮
1804年から1945年まで続いた阮(グエン)朝。その後のベトナム戦争により、王宮内部の建物のほとんどが破壊されてしまいました。
フエの建造物群が世界遺産として登録されていますが、この阮朝王宮も建造物群の中の一つに含まれています。
僕がフエに訪れた最大の目的が、この阮朝王宮を撮ることでした。
阮朝王宮の場所は、地図で示すとここです。
阮朝王宮に向かう途中、ハーン氏*1からバスのチケットはもう持っているのかと質問を受けました。既に予約済みで、チケットを持っていると答えると、その場ではそれ以上訊いてきませんでしたが、何度か同じ質問をされました。
もしかしたら、別のチケットを売りつけてこようとしたのかもしれません。陽気なオヤジでしたが、油断はできません。
阮朝王宮の内部
ハーン氏と別れ、阮朝王宮の中へと入って行きます。 まずはフラッグタワーです。ベトナムの国旗が掲揚されています。
フラッグタワーから反転すると、王宮への入り口がありまして、入場料を支払って、中に入っていきます。 ちなみに、入場料は、大人1名150,000VNDでした。(2016年1月時点の料金です。)
王宮門をくぐり、
この建物(太和殿)を抜けると……
ちょっとした広場に出ます。
今は土、砂ばかりでしたが、王朝が栄えていた時には、きっと石畳だったのでしょう。ところどころにその名残がありました。
建物の方に近づいていってみると、荒廃した壁を見る事ができます。
この壁の荒廃っぷりもベトナム戦争の影響なのでしょうか?あるいは単なる経年劣化なのでしょうか?いずれにせよ、この荒廃っぷりを目の当たりにし、自然と、
夏草や兵どもが夢の跡
という松尾芭蕉の句を思い出しました。
その奥に広がる景色を見るべく、僕は壁の向こう側へと進んでいくと、そこには建物の跡地と思われる土地が広がっています。
さらに、王宮内の回廊だったものと思われるところがありました。
ここを進んでいっても良いものだろうか?
立入禁止等の看板などもなかったですし、回廊の壁には何やら説明書きが展示されていたので、奥まで行ってみること。
すると、外壁(らしきもの)だけが残る一画がありました。
恐らく、王宮の建物の一部が存在していたものと思われますが、ここもきっとベトナム戦争で消失してしまったのでしょう…
上の写真に写っている黄色の建物の門をくぐると、別のブロックに移動できます。
「百聞は一見に如かず」ですので、地図上に解説を載せてみました。
西のブロック
西のブロックに移動してみると、いい感じに古びた門が建っておりました。
スマホでご覧に方はわかりにくいかもしれませんが、色が禿げたあとがあります。おそらく経年によるものだと思いますが、そのあとから察するに、なかなか派手な装飾が施されていたのではないかと思います。
さらに、池の中に建つ建物がありまして… どうやら、こちらはカフェのようでした。
僕が行った時は、欧米人が建物内でお茶を飲んでいました。このゆったりとした中で飲むお茶は、さぞかし美味しいのでしょうね。
せっかく旅に出てきたのに、時間と闘っている僕は、なんだか罪悪感を感じてしまいました。
再び中央のブロックへ
再び中央のブロックに戻ってきました。
『地球の歩き方』にも掲載されていたのですが、中央のブロックには、金の龍が鎮座しております。
その龍がこちら。
もっと人だかりができているものだと思っていたのですが、それほどでもありませんでした。
こちらの龍、どこを見ているかと言いますと、
フラッグタワーの方を向いており、まるで、ベトナムの国旗を見守っているようでした。
更に奥に行くと、和平門という門があるのですが、地図を見てみると、王宮外に出てしまうため、一旦引き返すことに。
またまた分かりにくいと思われますので、地図を載せておきます。
すでに地図に掲載してしまっているので、勘の良い方はお分かりになるかと思いますが、和平門から旧舎へと向かいました。意図して行った訳ではないのですが、和平門から移動している最中に気になったので立ち寄ってみました。
建物の色は、黄色で派手だったのですが、作り自体はレトロで、戦前の日本の官公舎を感じさせてくれます。
残念ながら、中を見学することはできませんでした。
旧舎の近くに、池があります。
レンズに偏向フィルターを付けていないので、思いっきり反射してしまっていますが、水は濁っていて深さを知ることはできませんでした。
自分でも理由はよくわからないのですが、ここの景色を気に入ったようで、何枚も写真を撮ってしまいました。
続いて、池から移動する際に見つけた門です。こちらの門、なかなかいい雰囲気を出しておりまして…欧米人の方々も写真を撮りまくってました。
閲是堂
待ち合わせの場所に向かう途中、とある建物の外から油絵が見えました。
不思議に思ったので、その建物に寄って行ってみることにしました。
その建物こそが、閲是堂でした。閲是堂は、宮廷舞踊を楽しんだ場所だったとか。
時間帯によっては、ショーを観ることができるようですが、ショーは約45分間あるそうなので、観劇される方は時間に余裕を持って行った方が良いでしょう。幸か不幸か、僕は時間が合わず、ショーはやっておりませんでしたので、トイレを拝借して立ち去りました。
(2017年4月16日追記)
2017年3月。天皇陛下がベトナムを訪問されているニュースの映像を見ておりましたところ、こちらの建物が映ってました。
宮内庁のWebサイトを確認したところ、フエをご訪問されていたようですね。
待ち合わせの場所(Ding Cong Traing通り)へ
時間を確認すると、もういい時間でしたので、ハーン氏に指定された場所へ向かうことにしました。
待ち合わせの場所はこちらです。
気温はホーチミンシティより低いのですが、湿度が非常に高く、汗が止まりません。喉の渇きを潤すため、出口手前の売店でドリンクを購入しました。
値段が記載されていたので、安心して購入できます。
ちなみにですが、王宮内はカートが走っていて、しかも結構スピードを出しているので、ぼーっとしていると轢かれてしまう可能性がありますので気をつけましょう!
待ち合わせの場所に到着です。 この門を抜けると、外堀があり、橋を渡るとシクロやバイタクが待機しておりまして、外国人だと分かると客引きが寄ってきます。
幸い、僕はハーン氏から地図を渡されておりまして。客引きがその地図を見つけると、直ぐに客引きは諦めてくれます。
一転して、
「待ち合わせか?それなら、ここで待っていれば大丈夫!」
と親切に教えてくれました。
その場で待っていたところ、程なくしてハーン氏が迎えに来ました。
最後に
今回は90分ほどの見学でしたが、正直、時間が足りませんでした。
見て廻るだけならそれでも十分なのかもしれませんが、写真を撮りながらとなると、そうはいきません。
雨季に訪れてしまったので、どんよりとした天気の下での撮影になってしまいましたが、次は乾季に、カラっとした青空の下で撮影したいものです。
とてつもなく暑そうですが…
それと、宮廷舞踊も観劇したいですね〜( ´ ▽ ` )
それではー!!
最後までご覧頂きありがとうございました。
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*1:バイタクのおっちゃんの名前