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愛媛県大洲市の観光名所「臥龍山荘」は心が落ち着くいちおしスポットです!

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先日弊ブログでも紹介した通り、愛媛県内の100名城攻城を行って参りました。

そのときの記事に記載しました通り、1日目は大洲城が最後の攻城となりました。その際、折角大洲を訪れたので、国の重要文化財に指定されている臥龍山荘も訪れることにいたしました。

というわけで、本稿では臥龍山荘と、大洲の町の風景を紹介いたします。

愛媛県大洲市

愛媛県大洲市は、「伊予の小京都」ととも呼ばれています。

初めて訪れましたが、非常に落ち着いていて、かつ、情緒のある雰囲気の町で、穏やかな時間を楽しむことができました。

そんな大洲市にある名所の一つが、本稿で紹介する臥龍山荘です。

臥龍山荘

臥龍山荘は、肱川の景勝地「臥龍淵」に臨む別荘のことで、

  • 臥龍院
  • 知止庵(ちしあん)
  • 不老庵(ふろうあん)

の3つの建物と庭園で構成されています。

神戸の豪商・河内寅次郎で、老後を過ごすために臥龍山荘を建てたそうです。

ちなみに、「臥龍」の名は、「蓬莱山が龍の臥す姿に似ている」ことに由来しています。

「臥龍」というと三国志に出てくる諸葛亮を思い浮かべてしまう人も少なくないのではないでしょうか?僕も、臥龍山荘のことを調べる前は「諸葛亮になにか因んだ建物なのだろうか?」と思ったくらいです。前述のとおり、何ら関係はなかったわけですが……

臥龍山荘

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早速、中へと入って行ってみました。

午後4時半が札止めとのことでしたが、午後4時過ぎに滑り込むことができました。

なお、臥龍山荘の見学の際は、必ず最初に臥龍院を訪れて観覧券を購入する必要があるようです。このときは大洲城との共通券を持っておりましたので、臥龍院の入り口で共通券を見せた後、まずは臥龍院の中を見学しました。

臥龍院

臥龍院は、河内寅次郎が臥龍山荘の中で最も情熱を注いだ建物のようです。

建物の内部には、至ところに匠の技がちりばめられています。

例えば、清吹(せいすい)の間。 f:id:tidus_tabilog:20200904125249j:plain

窓の装飾、素晴らしいですよね。

ちなみに、この窓の上には神棚が設置されておりまして、その神棚も立派なものでした。

部屋全体が暗く、光量が足りないため、うまく写真が取れなかったのでお見せできないのが残念なのですが、臥竜院を訪れたら是非ご覧になって頂きたいです。 f:id:tidus_tabilog:20200904125304j:plain

清吹の間の隣には、壱是(いっし)の間と呼ばれる部屋があります。

畳を上げると能の舞台になるそうです。 f:id:tidus_tabilog:20200904125319j:plain

壱是の間から清吹の間を望んだ風景です。

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壱是の間

そして、もう一つの部屋として、霞月(かげつ)の間と呼ばれる部屋があります。

この円窓は西陽が差し掛かると窓も明るくなるように設計されているようです。

また、襖は黒く塗られており、若干不気味さを覚えたのですが、理由はこれにあることがわかると納得できました。 f:id:tidus_tabilog:20200904125348j:plain

こうもりがモチーフになった装飾が施されていたのです。

また、部屋の中には縁起ものとされる瓢箪の装飾も施されておりました。

こんなにも細部にまで拘っているところをみると、それほどまでに情熱を注いでいたのかと感心させられます。

庭園

臥龍院を出て、庭園へと足を運んでみました。

庭園もよく見る日本庭園のような広さこそはありませんが、ここでも河内寅次郎の拘りを垣間見ることができます。 f:id:tidus_tabilog:20200904125452j:plain

これは寅次郎の拘りなのかはわかりませんが、珍しい種類の苔が生えているようです。

上の写真の中央付近ですが、ここだけ苔が剥がれているようにも見えますが、これは苔が剥がれているのではなく、ぼたん苔という珍種の苔なんだそうです。

ちなみに、この石灯籠の下に目をやると…… f:id:tidus_tabilog:20200904125507j:plain

かわいらしい、ちいさな柄杓がありました

さらに奥へと足を進めていくと……

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潜龍洞

潜龍洞(せんりゅうどう)と呼ばれる場所があります。

こちらは、かつて氷室として用いられていたようです。つまり、氷を保管しておくための場所、今で言う冷凍庫みたいなものですね。

龍が伏しているだけでなく、龍が潜んでいる洞窟という意味でしょうか

知止庵

潜龍洞よりは臥龍院側の場所にある2つ目の建物として知止庵があります。

知止庵は、元々は浴室として建てられたそうなのですが、1949(昭和24)年に茶室に改造されたそうです。

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知止庵

僕が訪れた時点では、工事中だったため、これ以上近くことはできませんでした。

残念……

不老庵

最後に、臥龍山荘の最も奥に位置する建物、不老庵を紹介します。

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不老庵

臥龍山荘を見学して、最もいいなと思った建物です。 f:id:tidus_tabilog:20200904125522j:plain

写真をご覧いただくとお分かりいただけますが、崖の上に建てられている建物です。

台風等によって肘川が氾濫して流されそうになったらシャレになりませんが、とはいえ夏は過ごしやすそうな建物ですね。

月明かりに照らされた肘川を眺めながら、水のせせらぎに耳を澄ませる……なんて風流な過ごし方が楽しめそうな場所でした。

大洲市の様子

折角なので、臥龍山荘付近の町の様子も撮影してまいりました。

レトロな雰囲気が漂っていて、ノスタルジーを感じることができる町です。

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大洲市

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おはなはん通り

ここは「おはなはん通り」と呼ばれている通りです。

NHKの朝の連続ドラマ「おはなはん」のロケ地として使用されたことから「おはなはん通り」と名付けられたようです。

ちなみに、「東京ラブストーリー」のロケ地としても使用された場所で、現地には「おはなはん」と「東京ラブストーリー」のロケ地として使用された旨の紹介がされておりました。

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右から左に表記されてる文字をみると、時代を感じますね。

ちなみにこれは……

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足踏み式脱穀機

昔の足踏み式脱穀機でした。 f:id:tidus_tabilog:20200904125607j:plain

あさもやの近くには、戦前の様相のままの店が並んでいる場所があるとのことで訪れてみることにしました。

建物だけみると「戦前」って感じがしませんでしたが、看板は戦前のものと思われる看板もありました。 f:id:tidus_tabilog:20200904125621j:plain

中にはこんな広告も掲載されておりました。

最後に

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匠の技が光る、わびさびが施された建物……改めて日本の風景の良さを感じた時間でした。

四国に行くたびに同じことを言っているかと思いますが(笑)、本当に四国は風景もよく、良い場所ですね。

最後になりましたが、臥龍山荘の場所を地図上で示しておきます。

臥龍山荘には駐車場がありませんので、車で行かれる方は臥龍山荘近くにあります、「大洲まちの駅 あさもや」の駐車場に車を止めて、徒歩で訪れることになります。

あさもやでは観光客用に駐車場を開放しておりますので、駐車していっても大丈夫とのことです。(大洲城で案内して頂きました。)

それではー!


最後までご覧頂きありがとうございました。

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